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目覚山伝説 自然塾会報VOL.31の記事より

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 「わしら子供の時分には、目覚山の木いへ登ったらあかんし切ってもあかん。花も採ったらあかんてよう言われたの」

 これは、故・泉久太郎氏が書かれた『目覚山の明神さん』の中にあった一節です。

 泉氏は古い文献をまとめたり、取材をされていました。南紀州ぶらっと散歩宇久井みてある記に「御神体は蛇」と謳われていた事が記載されていました。水底神社の小祠は、文覚上人の帰依せる神祠であるとの伝説がある事や、明神さんは弘安9年(1286)酉5月13日鎮座と記載されています。

 古老の話も興味深かったです。

「三輪崎の漁師さんが、明神さんへの参拝の折、誤って船首を磯にぶつけて船首を破損したまま、明神さんにお詣りし、帰って破損部分を修理しました。そのことがあってから漁に出ても不漁続きであったとか。

 そこで、あちこちと大漁祈願を祈念して廻ったが、あるところで『明神さんが磯にぶつけられたので怒っている。だから、早く明神さんにお詣りして謝った方がいい』と告げられて、早速お詣りしてこれまでのことをお詫びしたところ、次から漁が出来たとか」

 なんと、神聖な目覚山でしょう!!!

改めて、光るキノコの観察会では清い心で入山したいと思う齊藤でした。

         記事  齊藤 良子